これは面白い!幕末の武士(会津藩)が京都の時代劇撮影所にタイムスリップして斬られ役になるって設定だけでもう最高。殺陣はもちろん時代劇への愛に満ちてたなあ。高坂が現代で会津藩の悲劇を知るシーンは泣けたし、そこから終盤までの流れは見応えがあったし、最後の真剣勝負も息をのんだよ。オチも笑ったw。自主制作映画がこれだけ盛り上がるのは『カメ止め』以来かな。全国拡大公開も決まったしもっと盛り上がってほしい。
ここからネタバレあり!
監督の安田淳一さんは家督脚本撮影編集など1人11役をこなしながら貯金も使い果たして残金7,000円になったんだとか。あと、大部屋のシーンでテレビの脇に伊丹十三監督の作品(VHS)が並んでたのがニヤリだった。監督の好みかな。
欲を言えば、中盤ややダレたからもう少し尺を短くまとめてもよかったかも。あとタイムスリップ後に幕末と現代とのギャップでドタバタするシーンをもっと見たかったな。意外にすんなり現代に馴染んでたから。
役者陣は、山口馬木也はじめみんな演技派揃い。まだまだ無名(失礼)でもいい役者さんているんだよなあ。こういう出会いがあるのも自主制作映画ならではだ。ちなみに、山口馬木也さんは安田顕さんにそっくりだと思うw
侍タイムスリッパー(2024)
監督 安田淳一
出演 山口馬木也, 冨家ノリマサ, 沙倉ゆうの, 峰蘭太, 郎紅萬子