ちょいちょい入る反日ネタがイラつく。衝撃のラスト?も強引でモヤモヤする。人を騙し貶めて悪びれない半地下家族のメンタルや、韓国の超がつく学歴&格差社会、アメリカへのご執心とかすべて韓国のリアルって意味では、韓国らしい作品と言える。でもアカデミー作品賞取るほどじゃないよなー。
以下、ネタバレあり!!!
あんまり言うと映画の話からズレるんだけど、イラッとした反日ネタが3つある。1つは長女ギジョンが「独島は我らが領土」のメロディで替え歌(ジェシカソング)を歌うシーン。2つ目はセレブ嫁が愛犬に「日本のカニカマを犬の餌に」と繰り返すシーン。3つ目はセレブ嫁が息子ダソンの誕生パーティで秀吉の軍を破ったイ・スンシンの「鶴翼の陣」のように机を並べてと発言するシーン。どれもこれもそこまでして日本を揶揄しなくてもいいだろってレベル…。
替え歌についてはまだネタがあって、アカデミー賞受賞後の韓国での大統領主催の昼食会で、こんなやり取りがあったという記事もあった。大手メディアではほとんど報道されてないけど。
文大統領:「ジェシカソングは、そのメロディーや歌詞は誰が決めたのですか?」
俳優パク・ソダム:「監督が…」
ポン・ジュノ監督:「日本の観客もそれを歌うそうです」(一同大爆笑)
もちろん監督の真意は分からないし、どう解釈するかは人それぞれだけど、俺はどうにも憤懣やるかたないし、やっぱり韓国なんだなと辟易させられる。なんでこういうことするかなー。純粋に映画を楽しませてくれよー。
…なんか批判ばかりになってるけど、物語として金持ち家族に寄生していくネタは着眼点として面白いし、先が読めるとはいえ独りずつ寄生していく巧みな手管には呆れながらも惹き込まれてしまう。でも、豪邸の地下で先に寄生していた夫婦が登場してからは、下には下が&どっちもどっちなブチ切れバトルで、先が読めてしまう大味な展開のままで終幕。最後はしっかりオチきらなかった感が強い。
思うに、寄生側のキム家族4人はもっと報いを受けるべきだった。ジェシカが死んでギウが大怪我でギテクが地下生活じゃまだまだ物足りない。寄生されたあげくに旦那さんまで殺されてしまうパク一家があまりに悲惨すぎるわ。長男ダソンも一生モノのトラウマ背負わされてるし。半地下家族はまったく反省してないし。因果応報、悪いことをしたらそれ相応の報いがあるべきだろう。底辺の貧乏人が善良なセレブを騙して悪びれない話とか胸糞悪いわー。
とはいえ、いろいろなメタファーが仕込まれててよくできた映画だって意見もあるしそれは同意。でもやっぱり、とにかくノイズが多すぎて心底から楽しむことができなかったのが本音だし残念。竹島は日本の領土みたいな政治的メッセージを入れて盛り上がる国民性とか反日教育はいい加減にしてもらいたい。
この作品がパルムドールとオスカーを獲得したなんてちょっと信じられない。
パラサイト 半地下の家族(2019)
監督 ポン・ジュノ
出演 ソン・ガンホ, チェ・ウシク, パク・ソダム, チャン・ヘジン, イ・ソンギュン, チョ・ヨジョン