いや面白かった!福岡ローカルの映画でインディーズ規模の小さい作品だけど脚本と演出が実にいい。分かりやすくて無駄がないよ。ハッキングもかなりリアルでこだわりを感じる。冒頭シーンがラストの続きって構成も上手い。メインキャストがみんな淡々としてて熱量低めなのがこれまたリアル。上手いなぁ。
ほんと久々の邦画だったけど楽しめた。さすが映画好きS郎のおすすめだけあるわw。『カメラを止めるな!』もそうだけど、邦画はメジャーな作品よりも若手監督で予算ありません!くらいの作品のが面白いのかもな。やっぱハングリーじゃないと?w
探偵チームのメンバーはみんなひとくせありで良かったけど、特に女リーダー・ライチの存在感が印象的だったな。明晰な頭脳と超然とした態度でメンバーを引っ張ってくリーダーシップがたまらない。でも「愛佳」って名前でググっても情報がない。福岡のモデルさんなのかな?
そんなライチにホワイトハッカーとしてスカウトされた冬吾が使ってるMacBook Proのステッカーが福岡のIT系企業のものだらけなのも福岡ローカルのこだわりが出ててニヤニヤした。
やたらライトと冬吾が食べてるシーンが多かったのは何を狙ってたんだろう?あ、あとブラックハッカーの白鬼から送られてきた小包のシーンは衝撃だったなあ。あれは新しい!
この作品はクラウドファンディングでBlu-rayの製作や全国でのイベント開催の資金を確保しようとするなど、そういう意味でも今っぽい取り組みで頑張ってたみたい。こういう取り組みが増えると日本映画も盛り上がってきそうな予感がするね。
以下、ネタバレあり!!!
ラストで誰が撃たれたのか分からない演出になっててめちゃくちゃモヤモヤしたけど、実は映画の冒頭でそのヒントが隠されてると知って慌てて再確認。…なるほどなー。上手いなー。監督の萱野孝幸さんは脚本も担当。要注目だよ。
電気海月のインシデント(2019)
監督 萱野孝幸
出演 境啓汰, 愛佳, 久松悠気, 町田悠宇