若かりし宍戸錠(豊頬手術済み)が主演。鬼才・鈴木清順が監督した60年代の日活黄金期のハードボイルドアクション映画だ。 鈴木清順監督は『ツゴイネルワイゼン』の印象(豪快に寝落ち!)があって、ちょっと腰が引けてたんだけど、これは面白かった!日本は今なんでこういう映画が撮れないんだ?
60年代の映画だけに、全体的に古臭さいけど、ハードボイルド風味のアクションに、ある事件の謎を追うミステリー的な要素が上手く絡められてて目が離せない。たたみかけるような後半の展開や、冒頭と最後の白黒映像のなかで一輪の花だけカラーだったりする映像美が素敵すぎる。
川地民夫が演じるチンピラが、母親がパンパンだった事を言われると突然キレて相手の顔をカミソリで切り刻むという狂気。またそれを上手く活かしてて最後はしてやられた。心臓にきたね。
野獣の青春(1963)
監督:鈴木清順
出演:宍戸錠, 渡辺美佐子, 川地民夫