
IMAXで観てきた!前作からの期待と不安をいい意味で裏切ってはくれなかったな。もちろんトムのアクションは凄い凄すぎる。でも物語があまりに単調で大味。あと敵も味方もキャストが弱すぎ。トムを愛でるシリーズではあるけど、ラスボスの魅力不足とか致命的だしポリコレ配役やりすぎだろ。シリーズ集大成なノリは嫌いじゃないけど、この物足りなさはやっぱりイルサの退場が原因だよなー。なんにしてもトムお疲れさん!
ここからネタバレあり!
今回の『ファイナル・レコニング』は文字通りシリーズの集大成を狙った作品だけど、正直微妙だった。前作『デッドレコニング』から続く人工知能「ジ・エンティティ」との最終決戦なんだけど、AIが世界を支配するために自身にリスクがあるような世界そのものをリセットするという選択をするんだろうか。ノアとか言われてもなー。
そんな脚本もそうだけど、一番の問題はキャストの弱さだよな。グレース(ヘイリー・アトウェル)がまったく好みじゃないのはあるんだけど、イルサ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)が前作で退場してしまった穴が大きすぎる。イルサとイーサンの関係性こそがシリーズ後半の核だったのに、それを失ったのは痛手すぎるわ…。
ラスボスのガブリエルとイーサンの因縁もサラッと説明されただけで、どうにも盛り上がってこない。てか二人はどういう関係なんだっけ?覚えてないわw。M:Iシリーズはラスボスの配役が地味すぎるのが弱点だと思ってて。過去作で大物はジョン・ボイトとフィリップ・シーモア・ホフマンくらい?
トム・クルーズのアクションは相変わらず圧巻で、62歳でこのパフォーマンスは本当に凄い。特に潜水艦とプロペラ機のアクションシーンは映画史に残るレベル。これをスタントなしでやってるとかぶっ飛んでる。でも空中戦は『デッドレコニング』のヘリコプターでもやってたし、既視感もあり。
てか北極海に沈む潜水艦から脱出する展開も嘘だろの連続。トラブルで潜水スーツを脱ぐところで笑ってしまったけど、最終的に裸になって酸素ボンベまで捨てたときは失笑どころか噴飯ものだったw。そもそも低体温症で即死だろうし減圧室で復活できるわけないだろう。細かいところに突っ込みたくないけどさすがになー。
ポリコレ配慮も気になったな。立場が上の人間がほぼ女性だし周りの人間も非白人が目立つなど、キャラクターの配置が不自然に感じる場面が多々あった。ハリウッドでは多様性が大事なのか知らんけど、作品の質を犠牲にしてまでやる必要があるのかと。猛省してほしい。
今回、1作目から皆勤してたルーサーが退場する。ルーサーって凄腕ハッカーだと思ってたけど毒プログラム作ったりエンティティを格納する物理ドライブ作ったり天才すぎないか?ラストでもお前そんなキャラだったっけ?て感じのしゃべりで締めてくるんだけど、正直違和感ありまくりで頭に入ってこなかったw
とはいえ、28年間続いたシリーズの終幕としては及第点。ていうか通常の基準なら十二分に楽しめる内容。M:Iシリーズだからトムだからハードルが上がってるだけのには注意しないとな。やたらツッコミが多くはなったけど満足してるし、トム・クルーズという稀代のアクションスターの集大成として観れば、感慨深いものがある。
個人的なシリーズランキングは、5>4>3>6>1>2>7&8 かな。甲乙つけがたい!
ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング(2025)
監督:クリストファー・マッカリー
出演:トム・クルーズ, ヘイリー・アトウェル, サイモン・ペッグ, ヴィング・レイムス, ポム・クレメンティエフ, イーサイ・モラレス