
原作読んでから鑑賞したけど、本筋は同じでも細かいところがかなり違った。本格的な科学ネタはさておいてエンタメに振り切ってた印象。SF初心者向けな方向性はいいけど、原作にあった本格SF風味な科学ネタを噛み砕く楽しさが薄れてたのは惜しいな。軽さが目立つというか。難解な課題を科学と技術で解決していくプロセスがもっと見たかったな。いや面白かったけどね。息子も「やっぱりSFは映画館だ」と満足してたしよかったよ。
ここからネタバレあり!
面白かったけど、原作をかなりはしょったなという印象が強い。全体的に硬派な描写がもっと欲しかったな。原作で感じた「11.9光年先の宇宙空間で死と隣り合わせ」なヒリヒリ感や、次から次にやってくる課題や困難をグレースの科学とロッキーの技術で一つひとつ解決していく過程の熱さが薄れてたのが惜しい。
ロッキーの宇宙船の中に入っていくシーンは原作になかったのでちょっと嬉しかったけど、住環境の違いで「見たいけど見れない」原作の制約のほうが好きではあるな。あと、ストラット司令官のキャラも弱い。優しさや弱さを垣間見せすぎ。もっと強権かつ高圧的じゃないと!あとカラオケは蛇足だと思う派です。
前提となるお互いの住環境の違いが説明不足だし、キセノナイトという鉱物についても深掘りしないし、ロッキーが優秀なエンジニアであることも語られないし、お互いの年齢や寿命を確認するシーンもない。そもそも、アストロファージやタウメーバの特性とか使い方とかももっと説明が欲しかったなー。
このあたりを丁寧に押さえておかないと、ラストでグレースが葛藤する選択の重さとか、ロッキーの星に居住することになった経緯とかわかりづらいしグッとこない。実際、嫁はわかってなかったみたいで、授業のシーンは地球でロッキーが増殖してると思ってたらしいw
やたらトントン拍子にサクサクと進むのも、2時間36分という上映時間を考えるとやむなしかなー。実際、最初の試写版は3時間45分だったらしいし。とまあ、原作読んでから映画見るあるあるでツッコミが多めだけど、間違いなく面白かった。
まあ、SF映画の名作に連なる作品かと言われると微妙ではあるかな。もう一度観てみたいところではある。息子は「面白かった!でも『インターステラー』のが好き」とのこと。わかるぞw