ハリソン・フォードとミシェル・ファイファー共演、監督はロバート・ゼメキスという豪華布陣に惹かれてテレ東の午後ローで観賞。夫ノーランの湖畔の邸宅で妻クレアが心霊現象に巻き込まれていく。序盤はホラー?オカルト?と思わせながら、中盤からクレアの過去と記憶と秘密めぐるサスペンスに。オチはまあ予想できたけどまとまってて嫌いじゃない。過去の出来事をあまり説明しないやり方や、怪しげな隣人夫婦の存在とか楽しめた。
以下、ネタバレあり!!!
上手いなーと思ったのが隣人夫婦の存在だ。序盤、隣人夫婦がいかにも不穏なノリでやたら煽ってくるわりに、後半まったく絡んでこないまま終了するというまさかの展開。でも、一見すると放置状態に思える隣人夫婦の存在こそがこの映画を理解する&味わう意味でもめちゃくちゃ重要なのだ。なぜなら…
まず、隣人のウォーレン&メアリー夫婦にはクレアが想像したとおりの事件が実際に発生していた。でも、妻メアリーは結局のところ夫と共謀?して秘密を隠したまま夫婦として歩む道を選んだのだ。逆にクレアは過去の記憶を取り戻しノーマンの秘密を暴き真実を知るべく夫と対立する道を選んだ。その結果としてクレアは夫と家庭を失うことになる。
つまり、隣人であるウォーレン&メアリー夫妻は、ノーマンア&クレア夫婦の対比として描かれていたのだ。夫婦としてどちらの道も選ぶことができたはずだけどね、と。まさに選択というテーマの象徴だったわけだ。この対比があるとないとじゃ鑑賞後の満足感が段違いになってしまう。
まあもっと隣人夫婦との絡みを掘り下げても良かったかなとは思うけどね。壁越しのメアリーが迫力満点だったけに惜しいwとはいえ、ハリソン・フォードが実は犯人でした!ってサプライズはたしかに珍しくて楽しめた。フォードが悪役やってる作品て他にあったかな?思い出せない…。
原題の「What lies beneath」は、「下にあるもの」「下に何かが横たわっている」 という意味らしい。嘘と死体が隠されてるよってことなんだろうけど、若干ネタバレ感もあるよなー。日本のポスターだと「彼は完璧な夫だった。たった一度の過ちを犯すまでは。」って書いててオイオイとw
ホワット・ライズ・ビニース(2000)
監督 ロバート・ゼメキス
出演 ハリソン・フォード, ミシェル・ファイファー