パク・チャヌク監督の最新作。参ったなあ。かなり独特で緻密な作品。一度観ただけじゃ消化できない。刑事と容疑者が絡み合うミステリーでありラブロマンスでもある。互いに本心を語らない駆け引きがたまらないし、一筋縄ではいかない展開とラストに驚かされた。カメラワークもめちゃくちゃ凝ってる。韓国語と中国語のコミュニケーションのズレがもどかしくて引き込まれたよ。ソレの視点でもう一回見返したいな。次は吹き替えで!
ここからネタバレあり。
特徴的だったのが、容疑者であるソレが中国人で韓国語があまり上手くないって設定。ちょこちょこ翻訳アプリを使うんだけど、翻訳されるまでの間というかコミュニケーションのズレにめちゃくちゃ引き込まれてしまった。ソレの言葉、本音を早く聞きたいのに、じれったいしもどかしくて…。
ヘジュンを演じるパク・ヘイルの佇まいが良かった。清廉かつ実直な雰囲気とか。ソレを演じるタン・ウェイ、どっかで見たことあるなと思ったら『ラストコーション』の女優さんだったのか。今作では色気出まくりだし、美しさと可愛らしさが同居したこの魅力に抗うのは難しいw
ただ、ヘジュンとソレが惹かれ合っていく過程がちょっとわかりづらかったな。気づいたらもう距離がかなり近くなってたみたいな印象。ヘジュンの視点で観てたからかな。まあヘジュンは一緒に寿司食ってた時点でソレに惹かれてたんだろうけど。共感と親近感てやつだ。
ラストシーン、「あなたの未解決事件になりたい」と、自ら海辺の砂浜に沈んでいくソレ。驚愕展開だけどココが一番腑に落ちなくて。この行動に至る覚悟とか心情はいかに。までおとぎ話みたいなオチでどうにも…。ヘジュンの「そのスマホを海に捨てろ」という言葉が、「愛してる」に聴こえたってところもまだピンときてない…。
やっぱり、2回目観ないとだめだな。最終的な評価はそれからだw
別れる決心(2023)
監督:パク・チャヌク
出演:パク・ヘイル, タン・ウェイ, イ・ジョンヒョン, コ・ギョンピョ