不朽の名作『この世界の片隅に』の長尺版として新たに250カット、30分ものシーンが追加されたまさに完全版といえる。この夏、家族みんなで観賞したけどほんとに素晴らしかった。すずさん最高。のん最高。追加されたシーンは主にすずとリンのエピソードで、よりすずさんの葛藤や苦悩、成長が深堀りされていて心に染み入ることこの上なし。リンは座敷わらしだったのかw。Blu-ray買わねば。次の夏もまた家族で観たいね。
ここからネタバレあり!
いろいろとシーンは追加されれたけど、声高に反戦を歌わないバランス感は変わっていなくて一安心。あくまで、戦中の広島・呉を舞台に、すずさんの生活、日々の営みを中心に据えながら、命とは、戦争とは、平和とはを問いかける名作だと思う。鑑賞後の感情はいつも複雑で、なかなか言葉にしづらいんだよなー。
追加されたリンさんとのシーンはぜんぶ珠玉だけど、同じ遊郭で病床のテルさんとのシーンも良かったなあ。あと、すずと周作の夜のシーンはちょっとびっくりした。なぜなら家族で観てたから。早送りしようかと一瞬悩んだけど、ちゃんと抑制された演出だったので心配は杞憂に。
そういや、妄想好きで絵を描くことが好きなすずさん、うちの息子と似てるかもw
この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019)
監督 片渕須直
出演 のん, 細谷佳正, 稲葉菜月