エディントンへようこそ


アリ・アスター監督の新作だけにそれなりに構えて鑑賞したけど、これまでの作風とはちょっと違う雰囲気でそれなりに楽しめてしまった。政治的テーマにありがちなトランプ批判でもなく、保守もリベラルも活動家も陰謀論者も宗教家も等しくぶっ叩いてるし嘲笑してるなという印象。詰まるところソーシャルメディアに踊らされ分断されていく人々の悲哀と警鐘が本質かな、しらんけどw。ホアキン・フェニックスの熱演が光る。

ここからネタバレあり!

全編通して丁寧に描かれてはいるんだけど、前半あまり山場がないのでさすがに少し寝落ちしてしまった。3時間近い上映時間(179分)は正直長い。中盤で銃声が響きだしてから盛り上がってはきたけど、もう少しテンポよく編集してほしかった。

途中、事件の真相に気づいて奔走したかに見えたバタフライがあっけなく死んじゃうところは笑った。アリ・アスター監督からすれば答えなんか不要、ただただ狂気、炎上すればいい、これが今のアメリカだ!ってことなんだろうか。ほんと突き放してるよなー。

最後は、ホアキン演じるジョーが車椅子状態で市長にはなってたみたいだけど、実権は義母が握ってるってことかな。ジョーの世話をしながら介護士の青年と同じ布団に入るとか強すぎる。そして生き残った保安官のマイケルは射撃の練習をするとか不穏すぎるなんともいえない余韻の残し方よ。

アリ・アスター監督作品は『ミッドサマー』しか観てないけど、巷で言われるほど鬱な作品だとは思わなかった。ていうかそもそも面白くないw。話題の『ヘレディタリー/継承』も観てみたいけど、心身が整わないと手が出せそうにない。タイミングを見計らっている…。

A24制作だと、同じく政治問題がテーマの『シビル・ウォー/アメリカ最後の日』も気になるところ。そういや『ブルータリスト』もA24か。やっぱり骨太でクセありな作品が多いな。A24はこういう尖った作品を作り続けてくれるから映画好きとしてはありがたいね。

今回、映画部で鑑賞したけど、吉祥寺のミニシアターで箱もスクリーンも小さくて座席が最後尾だったから画面がよく見えなかったのが無念。特に暗いシーンが多い作品だから、小さいスクリーンだと細部が潰れてしまう。お母さんの顔が最後まで見分けられなかったw

エディントンへようこそ(2025)
監督:アリ・アスター
出演:ホアキン・フェニックス, ペドロ・パスカル, エマ・ストーン, オースティン・バトラー

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この記事を書いた人

東京在住の映画好きアラフィフ男子。オールタイムベストは『ゴッドファーザー』。最近はもっぱらVODでの鑑賞がメイン。でもやっぱりスクリーンで観たい。息子を映画好きにする計画を実践中!あと映画好き仲間と不定期で映画館に行く「映画部」も活動中w

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