リアルなアクションとシンプルな脚本。最近のアクション映画では一番かなー。肉弾戦はシラットで銃撃戦はC.A.Rシステムという近接戦闘バリバリなアクションは『ジョン・ウィック』ばりだけど、主人公タイラーを演じるクリス・ヘムズワースの体格と筋肉で勝ってるかな。中盤の市街戦のワンカットは凄かった。疑似だと思うけどどうやって撮影したんだろう?欲をいえばもう少し人間ドラマが欲しかったかな。硬派で好きだけどw
以下、ネタバレあり!!!
『タイラー・レイク』はNetflix作品で、Netflix史上最多の視聴世帯数を記録したんだとか。Netflixの映画を幾つか観て思うに、凄く焦点を絞った作品づくりに徹してる感じがする。予算の問題もあるんだろうけどとにかくシンプルで無駄がない。嫌いじゃないなー。
監督のサム・ハーグレイヴはスタントマン出身で『アベンジャーズ』シリーズや『アトミック・ブロンド』でもスタントやアクションを担当したんだとか。どっちも未見だけど…。そういや、脚本のルッソ兄弟も『アベンジャーズ』の監督だし、クリス・ヘムズワースとまとめてアベンジャーズチームそのまんまだなw
サム・ハーグレイヴ監督のアクションへのこだわりが炸裂してるのが中盤の市街戦のワンカットアクションでこれはまさに白眉。このシーンだけでもつまみ食いして欲しいくらいだ。アクションシーンの解説動画があるのでチェックしてほしい。まさか監督が車のボンネットに縛られて撮影してたとはw
傭兵チームを率いる女リーダーがやたら美人でインド系?と思ってたらイラン出身の女優さんでゴルシフテ・ファラハニって人だった。いやほんと美しい。終盤スナイパーとして活躍するんだけど、美人とロケットランチャーって最高の組み合わせだよなw
ラスト、少年オヴィがプールから顔を出したシーン、プールサイドに立つ人影。現実なのか幻なのか。水をモチーフにしつつ解釈を曖昧にした演出はゴリゴリのアクション映画らしからぬオチだけど俺は好きだなー。監督自身も自由に解釈してもらっていいと答えを委ねている。俺はもちろんタイラーでしょう!って解釈でw
タイラー・レイク 命の奪還(2020)
監督 サム・ハーグレイブ
出演 クリス・ヘムズワース, デヴィッド・ハーバー, ゴルシフテ・ファラハニ