『ゲット・アウト』の監督作だけに期待してたけど、これまたアメリカの格差と分断なのね。分身(ドッペルゲンガー)って発想は面白いけど、その真実は強引極まりなくてやや興ざめ。オチは予想外だったけど……。ルピタ・ニョンゴは鬼気迫ってたし、別荘前での分身4人のシーンは最高に不気味だった。
うーん、これ『ゲット・アウト』同様に社会派ホラーで攻めたんだろうけど、今作は正直いろいろと無理くり感がありまくりなんだよなぁ……。もちろんホラーだから何でもありなんだけど。邪推するにストーリーよりもメッセージを優先しちゃった感が凄いする。まあ、今のリベラルなハリウッドだと、格差だ分断だって叫ばないと食ってけないのかもしれないけどなw
これ、もちろん話題作なんだけど、あくまでB級映画だ!と思って観れば幸せになれるし満足できると思う。
以下、ネタバレあり!!!
家族4人と同じ姿で別荘に侵入してくる4人は、最初ドッペルゲンガーで幽霊みたいなものかなと思ってたら、がっつり実体のある存在と分かってまずビックリ!さらに、ドッペルでも幽霊でもなくて、実はアメリカ政府によって作られて地下に放棄されてたクローン人間で地上のオリジナルと魂がつながっててうんぬんと分かってこれまたビックリ!
思うに、冒頭で本物のアデレードとクローンのレッドが入れ替わってましたってネタバレも、だったら母親(クローンね)は最初からぜんぶ分かってたはずじゃないのかよだし、クローンとはいえ子供を守る姿はいい人だなって思うわけで、もう別に本物とかクローンとかどっちでもいいよってなるというw。うーん、この辺ももう1回観れば変わってくるかなー。そういう意味では、アデレードの発言と行動にはいろいろと伏線ありまくりらしいので、2度観してみたい気もなくはないw
とにもかくにも、『アス』が転けたくらいで(転けてないけどw)、まだジョーダン・ピール監督を一発屋と呼ぶわけにはいかない。次回作に期待してるぞ!(上目線)