大人向けのサスペンス映画。老練な二人の名優、御年80歳のイアン・マッケランと、御年73歳のヘレン・ミレンの存在感たるやだ。ある程度予想できる展開とオチではあるけど、最後はまさかの動機でそうきたか!と。演技はもちろん脚本も丁寧で上質なサスペンスを満喫できた。前情報無しで観るべし。
80歳のロイと78歳のベティは言ってしまえばどちらも老年で、一般的には映画の主役をはるような年齢じゃない。けど、本作ではこの歳の2人じゃないと成立しない物語になっているのが実に素晴らしい。最近やたらと多いヒーローものとは対極だなw
監督はビル・コンドンで、監督作品は『美女と野獣』『ドリームガールズ』『ゴッド・アンド・モンスター』などなど。脚本でも『シカゴ』『グレイテスト・ショーマン 』などなど、錚々たるものだ。がしかし!一つたりとも観たことがない……w
反省だ。どれから観ようかなー。イアン・マッケラン繋がりで『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』とか気になるな。真田広之も出てるらしい。
ここからネタバレあり!!!
ロイがベティを詐欺で騙そうとしてるんだけど実は騙されてたはずのベティが最初からロイを騙してましたー的なオチは予想してたけど、まさかどっちもイギリス人じゃなくドイツ人で、若かりし頃の戦時下ベルリンでの因縁が動機となってのベティの復讐劇だったとは……。ベティが騙してる伏線はどこかな?と注意して観察してたけど、これは無理だわw
サスペンス鑑賞後のお約束でいろいろレビューを漁ってたら、ヘレン・ミレンが原作『老いたる詐欺師』で描かれていた“ホロコースト”に触れないよう提案したという情報を発見。これが事実なら素晴らしい判断だ。悲惨な歴史を隠れ蓑にすることなく、物語もよりシャープになっている。
久々にいいサスペンスだった。プッシュしてくれた映画マニアS郎に感謝だw
ー グッドライアー 偽りのゲーム
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