新感染 ファイナル・エクスプレス

新感染

文句なしで面白い。ゾンビ映画は人間ドラマだ!の王道まっしぐら。高速鉄道KTXの閉鎖空間も効いてるし、肉弾戦メインのアクションもリアル。とにかく脚本がよく出来てる。家族・親子・夫婦・兄弟・友人・恋人など全部入りのドラマは震えて泣ける。最後の伏線回収もお見事。韓国映画の底力か……。

ただ、ゾンビ映画のわりに残虐シーンは控えめなんだよなー。ゾンビ映画好きとしては、赤い血と肉片、内蔵と脳髄の量が少ないのは物足りないw。残酷描写を抑えて人間ドラマを主軸にしたことで、家族で観賞できる内容(レーティング)になってるのは狙いどおりなんだろうな。

極限状態でこそ現れる人の本性こそがゾンビ映画の醍醐味でもあるけど、主人公ソグをはじめとする登場人物がどいつもこいつも自分勝手なジコチューばかりでビックリする……。まともなのは娘のスアンと、サンファ夫妻と、ほか数人くらいか?あまりに救いがない……。

ヨン・サンホ監督は登場人物が「実在しそうな人物」になるよう心がけたらしい。なるほどこれが韓国社会、韓国人ということなのか。ソグがお年寄りに席を譲ったスアンに「こういう時は自分が最優先だ」と叱るシーンは象徴的だなーって気がしたよ。

とはいえ、ゾンビ映画として期待値以上の面白さだったし、今まで観てなかったのが悔やまれる満足度だった。『ドーン・オブ・ザ・デッド』もそうだけど、走れるゾンビものやっぱり興奮する!

また、最後のオチも上手いんだよなー。「ここであの伏線を回収するのか!」ってビックリしたし胸に迫るものがあった。なんかこう、ハリウッドぽい感じ?w

ただ音楽が地味なのが惜しい。あと、邦題がクソ。原題は『TRAIN TO BUSAN』で「釜山行き」の意味。なんだよ「新感染」て!そもそもKTXは「新幹線」じゃないし!ヤレヤレだ……。

舞台となるKTXがソウル〜釜山行きなのは、朝鮮戦争での逃避行の道程に被せてるんだろうな。そういう意味でも、韓国人の琴線にふれての大ヒットだったんだろう。歴史、社会、人をしっかりと落とし込む。ほんとよく出来てるなー。

こうなると、同じ2016年に日本で公開されたゾンビ映画『アイアムアヒーロー』と比べたくなるけど、脚本の質はもちろん、予算の違いがあからさまでどうにも厳しい……。邦画よ……。

ー 新感染 ファイナル・エクスプレス
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この記事を書いた人

東京在住映画好きアラフィフ男子。最近はもっぱらVODでの鑑賞がメイン。でもやっぱりスクリーンで観たい。息子を映画好きにする計画実践中!

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