美しくも不穏な雪景色と序盤の展開はかなり引き込まれた。ただ、複数の時間軸が入り交じる構成がちとわかりづらいよなー。キャストの見た目があまり変わらないのも、時間軸の判別を難しくしてる。オチに至る展開とか時系列のまま描いたほうが盛り上がったような気が…。ただこれは時間軸をいじった監督の意図や狙いを理解できるかどうかが分水嶺になるんだと思われる。というわけでもっかい観ることにする。嫁も寝落ちしてたしw
ここからネタバレあり!
いろいろツッコミどころがある感想が多いけど、そこまで気にはならなかったけどな。子供の誘拐なんて数分あればなかなか気づかないもんだろうし、娘が共犯者になるのは脅迫や暴力からの回避策であり、いわゆるストックホルム症候群だと思えばそうなんだろうねと。
それよりも、キャスの「ロジックじゃなくてギミック」という父への言葉は何を意図していたのか…。思うに、その言葉の舞台となったスケート場に父を誘導することで、犯人の共犯者との接点を狙ったのかなと。キャスも監禁部屋でいいこと思いついたみたいなシーンもあったし。多分だけど。
犯人のミケを演じたケビン・デュランド。なかなかの熱演だったと思うんだけど、身長198cmもあるのか。何を考えているのかわからない、底しれない、不気味なオーラがよかった。彼も被害者の一人だったんだろうし、共犯者の女もそう。
そして、本作はアメリカで実際にあった小児誘拐事件が基になってるんだよなあ。『ルーム』って映画もそうだったけど、こういう小児虐待とか小児性愛とかの犯罪者は厳罰に処するべしだ。どうしても野に放つなたら額に焼印しとくべし。
白い沈黙(2014)
監督:アトム・エゴヤン
出演:ライアン・レイノルズ, ミレイユ・イーノス, ロザリオ・ドーソン, スコット・スピードマン