長いし暗いし疲れたよ……。ギレルモ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』『パンズ・ラビリンス』みたいなダークファンタジーものかと思ってたら違った。前半の見世物小屋の件はもっと短くていいしそもそも150分は長過ぎる。ブラッドリー・クーパー演じるスタンとケイト・ブランシェット演じるリリスの絡みに焦点絞ればよかったのでは?いや面白かったんだけどね。ギレルモ監督の世界観は完成度高いし。ただただ疲労感が……。
ここからネタバレあり!!!
前半の見世物小屋(いわゆるサーカス)は実際にセットで作ったらしい。さすがギレルモ監督、趣味丸出しだな!とはいえ、物語の背景やら伏線やら大事な件だとしても長いわ。フリークスも出ないしファンタジーにもならないし、一緒に観てたメンバーもほぼ寝落ちしてたw
だから後半のNYでのサスペンスかつスリラーな展開がやや時間足らずだよなー。都会で成功し金の亡者となったスタンと、怪しさ満点の弁護士リリスとの騙し騙されなせめぎ合いをもっと掘り下げてほしかった。まあどう転んでもリリスが強者なんだろうけどなー。
リリスがスタンを追い詰めた理由がよくわからなかったんだけど、後で調べてみたら「リリスは過去に過エズラから暴行を受けていて(リリスの胸の傷はエズラがつけた)、その復讐のためにスタンを利用した。すべては計画的だった。」的な解説が。なるほど。それならあの行動や執拗さは説明がつくよな……。
見どころは「ナイトメア・アリー(悪夢の小路)」というタイトルどおり、誤った選択で道を間違えてしまったスタンの因果応報ともいえる悲劇の人生かな。ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラー、トニ・コレットと主役級かつ美女が揃ってるのもいいね。あ、あと我らがウィレム・デフォーも怪演してるしw
ナイトメア・アリー(2021)
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:ブラッドリー・クーパー, ケイト・ブランシェット, ルーニー・マーラー, トニ・コレット, ウィレム・デフォー