
途中であれ?こんなナレーションあったっけ?と思ったら、なんと劇場公開版だった。最終版とファイナルカットはよく観てたけど、劇場公開版は初見だったかも。ちょいちょい入るフォードのナレーションは説明的でノイズだけど、ラストにキューブリック『シャイニング』の空撮が流用されてるのはちょっと嬉しいし、ハッピーエンドも悪くないかな。ただ息子に見せるならファイナル・カットだったなー。ちゃんと調べておくんだったわw
ここからネタバレあり!
劇場版は、最終版(ディレクターズカット)とファイナルカットにあるユニコーンの幻が出てこないので、デッカード=レプリカント説を匂わせる要素がない。まあここは諸説あって悩ましいところだけど、解釈の幅を広げて楽しみたい派としては、ないのはちょっと惜しいよな。
まあでも、あえての「劇場版からファイナル・カットへ」という流れも悪くないかもしれない。一度観ただけで理解できる映画でもないし、大筋をつかんだうえで、ユニコーンは何なんだ?デッカードはレプリカントなのか?ラストはどうなる?みたいなところで盛り上がれるはずw
なんといってもロイ・バッティの最期。追い詰めてきたデッカードを、死の間際になぜか手を差し伸べて救う。そして雨の中、鳩を抱いて語るあの独白。自分が見てきた光景も記憶も、すべて「雨の中の涙のように消えていく」と。敵役だったロイが、最後に一番人間的な輝きを放つ。
ここ、ルトガー・ハウアーが脚本を削ってアドリブで仕上げたシーンらしく、道理で魂がこもってるわけだ。短い命を与えられたレプリカントが、消えゆく瞬間に見せる命の尊さ。何度観ても鳥肌が立つよ。
ブレードランナー(1982)
監督:リドリー・スコット
出演:ハリソン・フォード, ルトガー・ハウアー, ショーン・ヤング
